セブはアジアの中でも日本から4時間の距離にあり、物価も安いため人気の観光地です。ですが未だ発展途上国であるフィリピンということで治安が心配ですよね……。
フィリピンの中でのセブ市の治安は、特にマニラと比べると観光客がたくさん訪れるのでガードマンが各施設に駐在しているなど、比較的いい方だと言われています。
ですが、安全性の高い日本の治安とは異なります。今回はセブの治安をエリア別に見て、実際によく聞く被害事例、対策について書きたいと思います。
フィリピンの中では比較的治安のいいセブ島ですが、安全で楽しい旅行にするためにも、回避できる危険は事前に回避しましょう!セブ島の中を歩いていると、日本人に限らず、顔・服装・持ち物で観光客というのは人目でわかります。
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セブ島・セブシティの全体的な治安概要
外務省によるフィリピンの治安
外務省によると、セブ島やラプラプ市などの都市や観光地では、大きなテロ事件は起こっていませんが、日本人が銃で撃たれたり、トライシクルやジプニーで泥棒や強盗に遭ったりすることがあると発表されています。
さらに、旅行者や短期留学生がカードゲームのイカサマや性犯罪の被害にあうこともあります。セブ島で過ごすときは注意して行動しましょう。
ボホール島では、治安がよくない場所もあるため、注意と警戒が大切です。
セブシティ
セブシティは観光客が多く、最も活気があるエリアです。ショッピングモールやデパートを初めとした観光客向けの施設が多く、道路もタクシー、ジプニー、バイクなどでとても混雑しています。
ショッピングモールやデパートに入る際にはテロなどに備えて、セキュリティゲートが設置され、ガードマンが荷物チェックを行っています。
セブンイレブンなどコンビニでさえも、入り口には必ずガードマンがおり、荷物チェックをするなど、ストリートチルドレンが施設内に入れないようになっています。街中を見ても、警察官が多く駐在しています。
マクタン島のリゾートエリア
マクタン島は、リゾートエリアとそれ以外の場所で治安が大きく異なります。リゾートエリアにはたくさんのホテルやビーチリゾートなどがありますが、フィリピン人に限らず料金を払っていない人は中に入ることができないほどセキュリティは高く安全です。
しかし、小さな子どもを連れて家族でセブへ旅行する際は、安全面を考慮したデイユースがおすすめです。
強盗などの心配はめったにないですが、置き引きなどは依然として注意が必要です。自分の荷物はどこにいても目を離さないようにしてください。
リゾートエリア外の治安
リゾートエリアから出ると街の雰囲気も変わります。しつこい勧誘に注意が必要です。観光客が歩いていると道端で座っているフィリピン人がジロジロと見てきます。
しつこい勧誘にははっきりと「ノーセンキュー」と言いましょう。そういった勧誘でのアイランドホッピングは、船が小さかったり時間通りに進まなかったりとトラブルが多いと聞きます。
マクタン島はリゾートエリアですので、外国人はお金を持っていると思われ、高い金額を請求されることも多いです。特に日本人は、断るのが苦手だということを知っているので、はっきりとノーと言わないとずっとついてきます。
セブ島で特に治安の悪いエリア(ダウンタウン街)
カルボンマーケット
治安が悪いエリアと言われるパシル(PASIL)地区の少し東側にあるカルボンマーケットは、野菜や果物が売られているセブで一番大きなパブリックマーケットです。
道で寝起きしている人や、ストリートチルドレンが多く、かなりカオスな印象です。
コロンストリート
パシル(PASIL)地区の少し北側にあるコロンストリートは、夜になると果物や揚げ物の屋台が出現します。
現地の人がバロットを食べていたりと、ローカルな生活風景を見ることができます。カルボンマーケットと同じように道に住む人が多く、夜は大通りを少し離れると真っ暗で、危険を感じます。
マンゴーストリート
セブのお祭りシノログのメイン会場である、オスメニアサークル(オスメニアフェンテ)の東側にある大通りマンゴーストリートは、男性向けのお店や、若者向けのディスコやバーが集まる夜の繁華街です。
ビキニバーの客引きが声をかけてきます。客引きや物乞い、ストリートチルドレンが多く、スリの被害が多い場所です。
SMモール周辺
SMモール周辺にはストリートチルドレンも多く、後ろからカバンを開けられたりすることがあります。
SMモール内でそういったことは少ないですが、外に出たら注意するようにしましょう。
上記の以外でも、大通りを外れた道、ダウンタウン街の治安は良くありません。更に夜間になると道も分かりにくくなり、いつの間にかダウンタウン街に入ってしまっていたということもあります。
コロンやカルボンの周辺は、夜になるとセブ市民でも行くのを躊躇するほどです。夜間の外出は控えた方が安全です。
セブ島で日本人がよく遭う被害
スリ
スリに遭わないためには、ポケットや取られやすい場所に財布などの貴重品を入れておかないことです。
子供たちが急に近づいてきてバックに手を突っ込んで走って逃げていったという話も聞いたことがあるので子供と言えども注意が必要です。
置き引き
日本では荷物を置いて場所取りをしますが、セブで同じことをすると置いていた荷物がなくなり、他の人が座っていることがあります。
日本の感覚ではなく、自分の荷物からは常に目を離さないようにすることが鉄則です。
トランプ詐欺
道端で仲良くなったフィリピン人からホームパーティなど自宅に案内され、お金を賭けたトランプゲームに誘われます。「2人で手を組んで相手に勝とう!」と提案され、最初は勝ち続けますが、徐々に負け始め、いつの間にかすべて取られているという手口の詐欺です。
海外に来て、その国の人から友好的な行動をされると嬉しいものですが、むやみに信用してしまうと、思わぬ事態を招くことがあるので注意が必要です。
ホールドアップ
前方から来る犯行グループが、擦れ違う瞬間に銃を突きつけ、現金や貴重品を奪い取るという手口です。犯行グループがバイクに乗っていることもあります。
両替所やATM付近では特に注意しましよう。
夜間に暗い道で被害に遭う人が多いですが、昼間にホールドアップされた日本人もいるので、時間に限らず治安が悪いエリアは油断できません。
タクシーのぼったくり
セブ島では、残念ながら一部のタクシー運転手が観光客を狙ったぼったくり行為を行うことがあります。
これは、観光客に不必要に高い料金を請求することで、少しでも利益を得ようとする行為です。メーターを使っているか必ず確認しておきましょう。
ぼったくりの典型例は、メーターを使わないタクシーです。メーターを使うタクシーに乗ることを明確に伝え、運転手が了承しない場合は別のタクシーを利用しましょう。
料金の交渉
タクシーに乗る前に、運転手と目的地までの料金を確認し、合意することが重要です。適切な料金が分からない場合は、ホテルのスタッフや現地の友人に相談すると良いでしょう。
基本的にはメーターを使ってタクシーに乗るようにしましょう。
睡眠強盗
観光地で起こる睡眠強盗は、犯罪者が観光客を狙った犯罪の一つです。この犯罪は、観光客がリラックスしている状況を利用し、盗みを働くことを狙います。
犯罪者は、観光地やバー、レストランなどで観光客に声をかけ、友好的に接して信頼を得ようとします。そして、飲み物や食べ物に睡眠薬や麻酔薬をこっそり入れ、被害者が意識を失った隙に貴重品を盗みます。
観光地での睡眠強盗を防ぐためには、以下のような注意が必要です。
- 知らない人と一緒に飲食しない。
- 飲み物や食べ物を目の届かないところに置かない。
- 見知らぬ人から差し出される飲み物や食べ物を受け取らない。
- 観光地での出会いに対して警戒心を持つ。
美人局
美人局は、観光地や夜の街でよく見られる詐欺手口の一つで、魅力的な女性を使って観光客を誘い、金銭的な被害を与える犯罪です。
セブ島など観光地では、外国人観光客を狙った美人局が存在します。
美人局の手口は以下のようなものがあります。
- バー、クラブ、観光地などで、魅力的な女性が観光客に声をかけ、飲み物や食事に誘います。その後、高額な請求が来ることがあります。
- 女性が観光客に親密に接し、その場で盗みを働くか、後で泥棒に入る情報を共犯者に伝えます。
- 誘惑に乗った観光客がホテルや自宅に連れ込まれ、そこで脅迫や恐喝に遭います。
美人局から身を守るためには以下の対策を徹底しましょう。
- 観光地での出会いに対して警戒心を持つ。
- 知らない人と一緒に飲食しない。
- 一人で夜の街に出かけるのを避ける。
セブ島で避けたいトラブル
交通事故
観光客は特に注意が必要で、他の歩行者について行くなどして安全を確保するようにしましょう。
フィリピンでは車は道路の右側を走行し、左ハンドルが一般的です。交通信号や横断歩道が少なく、交通ルールが守られにくいため、頻繁に車の割り込みや歩行者の横断が見られます。
また、交通事故が日常的に発生しており、人よりも車の方が優先されます。
狂犬病
狂犬病は犬に噛まれることで発症し、世界で年間約5万人が死亡しています。特にアジアで3万人以上が亡くなっており、2016年のフィリピンは世界で7番目に多い発生率を記録しています。
セブには観光客も多いため注意が必要です。2006年にはフィリピンから帰国した日本人が発症し死亡しました。狂犬病は感染すると100%致死率です。
予防措置として野良犬に近づかないこと、動物に触れないこと、噛まれた場合は直ちに医療機関に相談するようにしてください。
デング熱
フィリピンでは年間10~20万人がデング熱に感染しており、38~40度の高熱、頭痛、関節痛、筋肉痛、皮膚の発疹が主な症状です。
発熱は2~7日間続くことが多いです。特に6月から12月の雨季には蚊が増え、感染リスクが高まるため、長袖や長ズボンを着用し、虫除けスプレーなどで予防しましょう。
セブ島の治安での注意点
貴重品は最低限しか持ち歩かない
盗難リスクの軽減
セブ島でも観光客は盗難のターゲットとなりやすいです。
貴重品を持ち歩くことで、スリや置き引きなどの被害に遭うリスクが高まります。貴重品を最低限にすることで、万が一盗難に遭っても被害額を最小限に抑えられます。
紛失のリスクの軽減
貴重品を多く持ち歩くことは、紛失のリスクも高めます。
特に観光中に慌ただしく移動する際や、アクティビティに参加する際には、貴重品をうっかり置き忘れることがあるかもしれません。最低限の貴重品しか持ち歩かないことで、紛失リスクを軽減できます。
旅行の安心感を高める
貴重品を多く持ち歩くと、常にその管理に気を配らなければなりません。
これは、旅行中のストレスや不安感を高める要因となります。貴重品を最低限にすることで、安心して観光やアクティビティを楽しむことができます。
緊急時の対応が容易になる
貴重品を最低限にしておくことで、緊急時の対応も容易になります。
例えば、盗難や紛失が発生した場合、最低限の貴重品しか持ち歩いていなければ、すぐに対応策を立てやすくなります。
バックは形状にかかわらず前にもつ
バックパックは両手が空いて便利ですが、とくに前に付いている小さいポケットには何も物を入れてはいけません。基本的に前に背負うことをおすすめします。
見た目での警戒感の向上
バックを前に持つことで、犯罪者に対して警戒していることをアピールできます。これにより、犯罪者は自分を狙うことを躊躇することがあります。
貴重品の管理が容易になる
バックを前に持つことで、管理がしやすくなります。
紛失や落とし物などのリスクも軽減できます。また、必要なものを取り出す際も、前に持っているとスムーズに行えます。
状況把握が容易になる
バックを前に持つことで、自分の周囲の状況を把握しやすくなります。これにより、混雑した場所や不審な状況に遭遇した際に、素早く対応できるようになります。
iPhoneを持って歩きスマホしない
フィリピン人の月収の数倍で売ることができるiPhoneを持ちながら歩く行為は、なんらかの被害に遭う引き金になりかねません。
盗難リスクの軽減
歩きスマホをしていると、自分の周囲の状況が把握しづらくなり、スリや強盗などの犯罪に狙われやすくなります。
特に、iPhoneなどの高価なスマートフォンは犯罪者にとって魅力的な対象です。歩きスマホを避けることで、犯罪者からの注意を引くリスクを減らせます。
事故防止
歩きスマホをすると、周囲の状況に注意を払えず、交通事故や転倒などの危険が高まります。
セブ島は交通ルールが日本と異なるため、十分に注意を払って歩くことが必要です。歩きスマホを避けることで、事故のリスクを軽減できます。
セブ島の魅力を楽しむ
歩きスマホをしていると、セブ島の美しい景色や魅力的なスポットを見逃してしまうことがあります。
iPhoneを使わずに歩くことで、目の前の風景や出会いを存分に楽しむことができますよ。
アクセサリーに気をつける
ピアスやネックレスを引きちぎられることがあります。
ローカルな場所へ行く際は華美な格好をしない
常に観光客として狙われることがあると意識しておくといいと思います。
夜間の外出はいつも以上に注意して歩く
夜は移動に必ずタクシーを使うなど、昼以上に注意して行動しましょう。
お酒を飲む場所の周辺は危険も多い
夜の繁華街は、観光客が多く集まるエリアですので、スリの被害に遭いやすいです。
お酒を飲んでいるときは特に注意力が散漫になりがちなので、最初から貴重品を持ち歩かないことをおすすめします。
グラブ(Grab)などの配車アプリの利用
セブ島では、配車アプリ「Grab(グラブ)」が利用できます。
事前に料金がわかるため、ぼったくりを防ぐことができます。また、支払い方法もアプリ内で行うため、現金を直接運転手に渡す必要がありません。
これらの対策を踏まえ、セブ島でのタクシー利用時にぼったくりに巻き込まれないよう注意しましょう。
セブ島でトラブルに巻き込まれたら
緊急の連絡先
緊急の時には以下の番号にかけるようにしましょう。
警察
- セブ市:166
- マンダウエ市:032-420-2279
- ラプラプ市:032-505-9356
消防
- セブ市:160 / 032-256-0541
- マンダウエ市:032-344-4747
- ラプラプ市:032-340-0252
救急車
- 救急車:161
病院
- セブ・ドクターズ・ユニバーシティ・ホスピタル(Cebu Doctors University Hospital)ジャパニーズ・ヘルプ・デスク:318-6507, 0917-571-7436)
- チョンワ・ホスピタル(ジャパニーズ・ヘルプ・デスク:032-318-6057)
在フィリピン日本国総領事館
- 在フィリピン日本国総領事館:032-231-7321
セブ島であると便利な防犯グッズ
セキュリティ機能があるバックパック
これらのバックパックは、盗難防止のための特殊な機能が多数搭載されています。例えば、カッターに対抗するための耐切創素材、RFIDブロッキングポケット、隠れたジッパーやポケット、ロック可能なジッパーなどがあります。
これらの機能により、盗難からあなたの貴重品を守ることができます。
シークレットポーチ/マネーベルト
これは、金銭やパスポート、クレジットカードなどの貴重品を保管するための特殊なベルトです。
一見すると通常のベルトに見えますが、内部には隠れたポケットがあり、そこに貴重品を隠すことができます。これは盗難を防ぐための効果的な手段であり、特に混雑した場所や観光地で有用です。
振動検知の防犯アラーム
これは、振動を感知してアラームを鳴らすデバイスです。窓やドア、バッグなどに取り付けることができ、振動を検知すると高音のアラームを発します。
これにより、不審者があなたの物に触れた場合や、部屋に侵入しようとしたときにすぐに気づくことができます。
まとめ
セブの治安は2016年の大統領交代の影響もあり以前よりは改善されています。
セブの中を歩いていると、日本人に限らず、顔・服装・持ち物で観光客というのは人目でわかります。それだけでも狙われる確率があるということを常に意識して、危険な場所には近づかないことが1番被害に遭わないための予防です。
フィリピンの中では比較的治安のいいセブですが、安全で楽しい旅行にするためにも、回避できる危険は事前に回避しましょう!
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