人口の9割以上がキリスト教徒であるフィリピンには、無数の教会があります。その中でも、とりわけ有名な教会がセブ島にあることをご存じですか?
セブ島南部にある「シマラ教会」は、まるでお城のような外観が美しい教会。
それだけでなく、訪れた人の願いが次々とかなうという、セブ島有数のパワースポットでもあるのです。
奇跡を起こすシマラ教会の神秘的な魅力や、アクセス方法をご紹介します。
※1フィリピン・ペソ=約2.3円
シマラ教会とは

シマラ教会の概要
シマラ教会は、セブ島南部のシマラ村にある修道院です。
フィリピン北部からやって来た修道士たちによって建てられた比較的新しい修道院ながら、ここで「奇跡」が起こったとしてフィリピンで大いに話題に。
フィリピンの人口の大多数を占めるキリスト教徒たちにとって、人気の巡礼地となりました。
フィリピン国内で有名になるにつれ、その大規模な建築様式と美しい装飾も注目を集め始めます。
そして現在では、国外からの観光客も数多く訪ねるスポットとなりました。
シマラ教会の奇跡
シマラ教会で起こる奇跡とは、いったいどのようなものなのでしょうか?
教会内に安置された「聖母マリア」の像。
この像が初めて奇跡を起こしたのは、1998年のことです。その年、教会周辺ではデング熱が猛威をふるっていました。
ところが、聖母マリアの誕生日に彼女の像が「涙」を流すと、病に苦しんでいた人々が回復したのです。
この奇跡は現地の新聞でも報道されており、ローカルからも深く信じられています(出典:https://www.sunstar.com.ph/)。
セブ島最大のパワースポット
やがて、「シマラ教会で祈りをささげると願いがかなった」という巡礼者が次々と現れました。
教会には願いをかなえてくれた聖母マリアへの感謝の手紙やささげものが絶えず、それらはすべて教会内に保管されています。
このように、シマラ教会はセブの新たなパワースポットとしてますます注目を集めることになったのです。
シマラ教会の魅力

お城のように豪華な教会
不思議な魅力をもつシマラ教会ですが、キリスト教徒でなくても訪問可能です。
教会に到着して圧倒されるのは、その規模の大きさです。
小高い丘に建つ教会の姿は、まるで中世ヨーロッパのお城のように荘厳。多くの訪問者が教会を背景に写真撮影を楽しんでいます。
入口からは長い通路と階段を通って本堂へ向かいます。これだけでもかなりの距離があるため、巡礼者の気分を味わうことができますよ。
願いがかなう?
聖母マリアにより願いがかなうといわれているシマラ教会。
本堂の2階にマリア像の実物があり、拝観できます。その奇跡にあやかり、あなたの願いを伝えてみてはいかがでしょうか。
また、最上階は祈りの場となっています。
修道女たちが13色のキャンドルを売っており、それぞれの色が異なる種類の願いを象徴しているといわれています。
キャンドルは1本45フィリピン・ペソ(約100円)。希望する色のキャンドルに火を灯し、静かに祈りをささげましょう。
シマラ教会への行き方①ツアーを利用する

ツアーが簡単で安心
最も簡単にシマラ教会に行く方法は、現地ツアーに参加することです。シマラ教会は人気の観光地のため、多くの旅行代理店でツアーを取り扱っています。
日本の代理店を経由すれば、日本語で予約できるので安心です。また日本語ガイドがつくため、シマラ教会の詳細な説明を理解できます。
個人で見て回ってもなかなか気づけないポイントを教えてもらえるのは、現地ツアーならではのメリットです。
ツアー利用の注意
シマラ教会へ行くツアーのほとんどはほかのアクティビティとセットになっています。例えば、シマラ教会とジンベエザメウォッチングがセットになったツアーが10,000円程度から。
このほか、美術館やショッピングセンターも併せて回るもの、セブ島の農村部で水牛などに触れる体験が含まれるものなどがあります。興味に応じて選んでみてくださいね。
シマラ教会そのものは半日ほどで楽しめるため、ツアー利用は時間に余裕がある場合におすすめです。
シマラ教会への行き方②運転手付きレンタカーをチャーターする

シマラ教会へは個人でも簡単にアクセスできます。
セブシティからタクシーで直接向かう場合は、片道1,000~2,000フィリピン・ペソ(約2,300~4,600円)が相場です。
しかし、現地で運転手を見つけて英語や現地語で交渉する必要があるため、上級者向きの手段です。
より便利で安心な方法として、現地でレンタカーを借りる方法があります。レンタカーといっても、セブでは運転手が付いているケースが一般的。自分で運転する必要がなく、とても楽なんです。
相場は、1台あたり8時間まで4,000〜5,000フィリピン・ペソ(約9,200〜12,000円)程度。
ツアーより格安で利用でき、行程も自由に組める点で魅力的です。
人数が増えるほどひとりあたりの価格が下がるため、グループ旅行ではとくにおすすめの手段です。
シマラ教会への行き方③公共交通機関を利用する

ステップ1:バス
シマラ教会にはバスでもアクセスできますが、直接教会まで行く便はありません。
最寄りのバス停で「ハバルハバル」(バイクタクシー)に乗り換える必要があります。
サウス・バスターミナルから「Oslob」または「Liloan/Santander」行きのバスに乗ります。
運転手にシマラ教会に行きたい旨を伝えると、「Simala」バス停に着いた際に教えてくれます。
片道80~100フィリピン・ペソ(約180~230円)で、 所要時間は2時間から2時間半です。
ステップ2:ハバルハバル(バイクタクシー)
バス停で降りると、ハバルハバルの運転手が多数待機しています。
交渉して教会まで連れて行ってもらいましょう。
料金は一人当たり20~30フィリピン・ペソ(約50~70円)前後。1台のハバルハバルに2名乗車できます。
ハバルハバルはオートバイのシートにそのまま乗るスタイルで、ヘルメットもありません。
不安であれば、タクシーやトライシクル(サイドカー付きのオートバイ)を待つのも手です。
帰りも迎えにきてもらえるよう交渉しておくとより安心でしょう。
シマラ教会での注意

ドレスコード
観光地としても注目されているシマラ教会ですが、もとはフィリピンに住むキリスト教徒たちの巡礼地。
現在でもその意味は変わっていません。
よって、場にふさわしい服装で訪れることが求められます。入口でガードマンに止められると中に入れないため注意してくださいね。
具体的には、袖のない上着やハーフパンツといった露出の多い服装はNG。またダメージデニムも禁止とされています。
ビーチサンダルは禁止ではありませんが、階段が多いため歩きやすい靴のほうがいいでしょう。
周辺の商店で露出を隠すショールや履物を購入できます。どうしても持参できなかった場合は、先に買い物を済ませておきましょう。
マリア像は行列
シマラ教会を訪れる人の多くは、マリア像に直接祈りをささげることを最大の目的としています。
そのため、マリア像にいたるまでの道のりは長蛇の列ができることも。
特に日曜日は2~3時間待ちが当たり前という状態ですので、できるだけ平日に訪れることをおすすめします。
並ぶ場所は屋外ですので、帽子やサングラスなどの日よけ対策をしておきましょう。マリア像以外の場所は並ばず自由に見て回れます。
写真撮影について
シマラ教会では外観・内部ともに写真撮影が可能ですが、建物内でのフラッシュ撮影が禁止されています。
日ごろはにぎやかなフィリピン人たちも、建物内では静粛を保っています。祈りをささげる人々の邪魔にならないよう、配慮のうえ撮影しましょう。
基本情報
名称:Simala Shrine
- 住所:Barangay Simala, Natalio B. Bacalso S National Hwy, Sibonga, Cebu, Philippines
- アクセス:セブシティより車で2時間~2時間半
- 開場時間:毎日8:00~18:00
- ミサ:[月~金]12:00~13:00[土・日]12:00~13:00、15:00~16:00
- 入場料:無料
まとめ~シマラ教会で願いをかなえよう

お城のような豪華さと、奇跡を起こす神秘のマリア像が魅力のシマラ教会。
人気リゾート地というセブ島のイメージとは少し違う魅力がお分かりいただけたのではないでしょうか。
セブシティから半日で往復できるという便利なロケーションですので、セブ島滞在中にぜひ訪れてみてください。
そしてあなたの願いを、聖母マリアに託してみてはいかがでしょうか。
