セブ島を始め新興国に行ったら気を付けなければいけないことの1つが、食中毒です。
セブ島に行くと、珍しい食べ物や現地の料理を試してみたくなりますよね。
私もその1人です。食べたことのないものを見ると興味津々で、次々といろんなものを試してみました。
おなかを壊すことはしょっちゅうでしたが、2〜3日経つと回復するため、懲りることなく飲んだり、食べたりしていました。
このときはまだ本当の食中毒の辛さを知りませんでした。
今までかかった病気やけがをひっくるめても、ワースト1〜2を争うくらい、食中毒はしんどくて、辛いものです。
今回は私の経験を踏まえて、セブ島で食中毒にならないために気をつけること、また、食中毒になったときどうしたらいいのかをまとめました。
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セブ島で食中毒になりやすいもの
水
セブ島にきて日本人が最もお腹を壊す原因は、水です。
セブ島の水道水は飲み水に適していないので、必ずミネラルウオーターや飲料水を購入する必要があります。
歯を磨くぐらいの少量の水ならば水道水でも構いません。
一番油断しがちなのが、氷です。セブ島では飲み物に大量に氷を入れます。飲み物を買うとコップの7割くらいが氷です。
ビールにまで氷を入れます。この氷が飲料水から作られていれば問題ないのですが、水道水で作られていることも多々あります。
私の周りにも氷であたった人が何人かいます。大事に至るような話は聞いたことがありませんが、2日間くらいは調子が悪く予定も狂ってしまいます。
ローカルなレストランや屋台で飲み物を頼むときは氷なしで注文しましょう。
油
水のほかに、油にも注意する必要があります。
セブ島は油で揚げたものも多いし、炒め物にもたくさん油を使います。
同じ油を何度も使いまわす習慣があるので、油が酸化して黒くなってもまだ使っていたりします。
食中毒とは違いますが、嫌な油の匂いもするし、お腹を壊す人もいます。
屋台やローカルなお店で食べるときはさりげなく鍋をチェックしてみてください。
カットフルーツ
カットフルーツにも気を付けましょう。
フルーツが危ないのではなくて、使っている刃物が衛生的でない場合があります。
何か食べ物を切ったあとそのまま使い回していることもあります。フルーツ以外の香りがしたら要注意です。
シーフード
日本人が大好きなシーフードにも気を配る必要があります。
特にエビ、カニ、イカ、貝などの魚介類はあたるとひどいので、よく火が通っていることを確認してください。
特に生牡蠣は新鮮なものであっても、空きっ腹に入れると食中毒と同じ症状がでるので、なるべく食べないようにするか、ごはんを先に食べてある程度お腹を満たしてから食べてください。
たくさん食中毒にあたりやすいものを列挙しましたが、基本的には火を通したものを食べていれば比較的に安全だと思います。
セブ島で生卵を食べて食中毒に
フィリピンでホームステイを始めて5か月くらい経った頃でした。
日本食が恋しくなり大好きだった卵かけご飯を無性に食べたくなって、新鮮な卵を買いに行きました。
周囲のフィリピン人には「生卵を食べるなんて」と気持ち悪がられましたが、久しぶりに食べる卵かけご飯のおいしいこと。
「やっぱり自分は日本人なんだなあ」と実感しながら卵かけご飯を堪能しました。
食べて1時間くらいすると激しい吐き気と下痢と腹痛が襲ってきて3日以上苦しむことになりました。
病院で吐き気止めと抗生物質をもらって1週間くらいで普通食が食べれるようになりました。
体重が数日の間に3~4キロも落ちてしまいました。
後で知ったのですが、卵の殻にはサルモネラ菌が付着してることが多く、卵はしっかり火を通して食べるべきなのだそうです。
特にセブ島では生卵を食べる習慣がないため、卵の鮮度管理や殺菌消毒などはあまり重要じゃないのかもしれません。
生卵がお好きな方はつらいところですが、卵は火をしっかり通して食べるのが安全です。
あと買ってきた卵の殻をよく水で洗ってから冷蔵庫に保存することをおすすめします。
セブ島での食中毒の辛い体験
食中毒は本当に辛い病気です。
生卵であたった際は、お腹が急に痛くなり、同時にひどい吐き気もしてトイレに走りました。
トイレから戻っても気分は悪くなるばかりで、横になっても、仰向けになっても気持ち悪くて仕方がないのです。
お腹の中を何かにギュッとつかまれるような痛みがずっと続きます。
それからは下痢と嘔吐の繰り返しでした。熱も39度近くまで上がりました。トイレから離れられず、その晩は一睡もできませんでした。
次の日も同じ症状が続き、ご飯の炊ける匂いや炒め物の匂いがキッチンから漂ってくるだけで、気持ち悪さが倍増し、本当に七転八倒の苦しみでした。
そのとき嗅いだ匂いの食べ物は食中毒から回復した後も1年以上食べられなくなりました。
その匂いを嗅いだだけでその時の感覚が戻り、また吐きそうになるのです。
食事の時間になっても顔を出さない私を心配して、家の人が見に来てくれました。
「病院に連れて行ってあげるよ。」と言ってくれましたが、起き上がることも辛くて、部屋の隣にあるトイレに行くことが精いっぱいでとても病院にいく気力も体力もありませんでした。
「じゃあ、スープでも作ってきてあげるよ」と家の人が1階にあるキッチンに降りていきました。
しばらくすると持ってきてくれたのはなんとカップラーメンでした。
文化の違いなのでしょう。
朦朧とする意識の中で「そういえばカップラーメンのスープをご飯にかけたり、スープ代わりに飲んでいたなあ。」と思い出しました。
ついお粥か野菜スープを思い浮かべていたのでびっくりしました。
せっかく持ってきてくれたけれど、カップラーメンの蓋すら開けることができませんでした。
その匂いでまた吐き気が止まらなくなりそうだったからです。
最初の24時間が過ぎると少しずつ症状が落ち着き始めました。やっとトイレから少し解放されて横になることができました。
食中毒になっても正露丸は控える
少し起き上がれるようになってやっとクリニックへ行きました。採血をして診療室に入ると、医師からいくつか問診を受けました。
その日食べたもの、痛みがいつから始まったのか、どんな症状があるかなどを答えました。
問診の最後に「正露丸は飲みましたか。」と聞かれて、「いいえ。」と答えると、「正露丸は絶対に飲んではいけませんよ。
日本人はおなかの調子が悪くなると正露丸をすぐに飲んでしまう人が多いですが、正露丸は整腸作用があるので、お腹にたまった毒素を排出するのを妨げます。」と言われ少しドキッとしました。
私はたまたま持っていなかったので飲まなかったのですが、もし持っていたら飲んでいたかもしれません。
食中毒になったときはとにかく毒素を早く体の外に出すことが一番大事です。
それと同時に、下痢や嘔吐で脱水症状を起こしやすいので、水分補給をしっかりとることが必要です。
水の他に水分補給として、麦茶、スポーツドリンク、ヤクルト、りんごやブドウが望ましく、乳製品やカフェインを含む飲み物、オレンジジュースなど酸味の強いものは避けた方が良いと指導されました。
酸っぱいものは吐き気を促すということでした。そして、アルコール類、脂っこいもの、辛いものなど刺激の強いものは厳禁です。
採血の結果、おそらくサルモネラ感染症にかかっているらしいとのことでしたが、熱が長く続いたり症状が重くなるようであれば違う感染症もあり得るので、1週間後にまた採血しましょうということになりました。
クリニックで吐き気止めの薬と抗生物質をもらって帰りました。
心配には及ばず日に日に良くなっていき1週間ぐらいで症状はなくなりました。
次の採血の結果も良好でした。でも弱った胃が完全に回復するのは2週間くらいかかりました。
セブ島の慣れない環境だと食中毒になりやすい
その後もこんなにひどくなることはありませんでしたが、揚げ物の油が古かったり、魚介にあたったりと頻繁にお腹を壊しました。
でもフィリピンに住んで1年もすると、不思議と胃も丈夫になるようです。
お腹を壊すことがほとんどなく、同じものを食べても他の人はお腹を壊しているのに、自分だけ平気だったりします。
私の周りの日本人も最初の1年はよくお腹を壊したという人が多いです。菌に対してすっかり耐性がついたようです。
それと同時に自然に危ないものを避けるようになったのかもしれません。
なんでも火をしっかり通して食べるようになったり、屋台の油を先にチェックしてから買うようになりました。
それに加え自分の体調がよくないときに、ふだんあたらないものを食べてあたることもあります。
疲れているとき、寝不足、女性ならば生理前とか免疫が落ちているときに食べるとあたることがあります。
食中毒にならないためには、食べ物に気をつけることも大切ですが、自分の体調をよく知ることも大切です。
まとめ
サルモネラ感染症は毒素を体から排出すれば治ってしまいます。
でも感染したときは例えようもない苦しさに耐えることになります。
セブ島をはじめとする新興国に初めて住む人、または旅行で行く人は、生ものや水道水、不衛生なものは避けましょう。
お腹の調子が悪くなっても、整腸剤は飲まないでください。
寝不足や疲れているときは免疫力も落ちているので、普段大丈夫なものもあたるときがあります。
私の友人がフィリピンに1週間遊びに来たとき、後半の3日間を食中毒で寝込んでしまいました。
原因はおそらくシーフードレストランで食べたエビかイカだと思われます。
3人で食事をしたのですが、私ももう1人の友だちもなんともありませんでした。あたってしまった友人は旅疲れが出ていたのかもしれません。
予定していたアクティビティーもすべてキャンセルです。せっかくのセブ島旅行なのに本当に残念と悔しがっていました。
こんな残念なことにならないよう、自分の体調と向き合いながら、セブ島のおいしいものを楽しんでください。
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